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■45 / 親階層)  屈曲隣地の問題点と解析法の提案1
□投稿者/ higa (1回)-(2009/10/10(Sat) 07:59:00)
https://www.com-sys.ath.cx/
    2009/10/10(Sat) 08:07:31 編集(投稿者)

     統一された、JCBA方式も運用指針集が発売される事になり、従来の問題点が大幅に改善された。道路に関しては、屈曲道路を一とする前面道路の定義を、現在、実質的に運用されている120度以上の屈曲角度で一の前面道路とする仕様を用いる事で当方では、傾斜道路も含めてすべてロジカルに解釈が可能になったと考える。ソフト上の対応も完璧にカバーする事が可能なる。

     問題は、屈曲した隣地の対処法の協議が始まったばかりで、仕様の策定が途上にある事だ。現在、屈曲した隣地に対する同一の定義は、鈴木氏が提唱した東京方式における仕様では、道路同様に1m以内の屈曲度がまとめられる事が「東京街づくり情報」に掲載されているだけだ。

     今回は数回にわけて現状の処理法を解説し、現状の問題点を浮き彫りにし、打開策を提唱していきたい。建築資料館のユーザーに皆さんにもその是非を問いたい。

     下図の例を参照頂きたい。


     この場合、道路が(さらに川などの緩和があり)充分広く、高さ制限が無し。したがって前面道路に面した空地は隣地斜線のみが高さ制限の対象となる。とする(高度も無し)

     隣地左側の境界Cから垂直にさらに左におれた長さは1mを超えるとし、東京方式においてもまとめられないとする。したがって基本的にC側の入り隅部が東京が窓を適用する違いはあるものの、入り隅角を半分に区分し適合領域を作成する仕様においては、東京方式、JCBA方式同様に処理される。その為、 JCBA方式のみで解説する。
    さらに、現在の仕様においては、前面道路以外の敷地の境界点間を隣地境界線として考えている場合が多い。その隣地境界線において、出隅の場合は、境界線の幅に垂直に切断した範囲で天空率比較が行われ、他の隣地境界線からの斜線勾配を考慮する必要がない。隣地斜線の仕様規定と大きく異なる。(大きな疑問)

    1 現在運用されている仕様で解析してみる。
    Aの領域




     この境界においては、出隅になる為に円弧の建築物の部分に関して隣地高さ制限適合建築物の適用を受けない。この場合特に、右下の円弧部の建築物は、前面道路が充分広い為に、結果的に高さ制限のチェックがされない。

     斜線規制においては、

    (建築物の各部分の高さ)
    第56条 建築物の各部分の高さは、次に掲げるもの以下としなければならない。

    2.当該部分から隣地境界線までの水平距離に、次に掲げる区分に従い、イ若しくはニに定める数値が1.25とされている建築物で高さが20メートルを超える部分を有するもの又はイからニまでに定める数値が2.5とされている建築物(ロ及びハに掲げる建築物で、特定行政庁が都道府県都市計画審議会の議を経て指定する区域内にあるものを除く。以下この号及び第7項第2号において同じ。)で高さが31メートルを超える部分を有するものにあつては、それぞれその部分から隣地境界線までの水平距離のうち最小のものに相当する距離を加えたものに、イからニまでに定める数値を乗じて得たものに、イ又はニに定める数値が1.25とされている建築物にあつては20メートルを、イからニまでに定める数値が2.5とされている建築物にあつては 31メートルを加えたもの

    とある事より、隣地境界線を特定せず、建築物の各部分の高さは全ての隣地境界線からの高さ制限内に設定する必要がある。

    Bの領域


     この場合、隣地境界に最も接近し、境界線幅の8割ほどに建築物が建てられている為に天空率をクリアーする為の空地が無い。その為全ての算定位置でNGとなっている。納得の結果ではあるが、右側の円弧部に建築物がある場合、上記の算定位置は現実的に通風採光の影響を受ける事になるが、その幅のみで良いとするのが現状多くみられる仕様である。

    Cの領域 



    この場合、入り隅になる、東京方式、JCBAにおいて隣地の入り隅角は半分に分割しそ区分し天空率比較を行う。入り隅角の半分で区分する考え方の法的根拠は、どこにあるのだろうか。56条2項では、その記述は無い。根拠がお解りの方はぜひお知らせ頂きたい。

     さらにこのCの領域の場合、現状の仕様では敷地南側の空地による通風採光の有無を問うすべも無い。NG箇所から下側の空地が天空図において小さく、天空率が計画建築物の天空率を上回る場合その空地の通風採光の影響は、NG箇所には、無いと判断し納得した状況で計画建築物を移動するなりカットしたいものだ。

    現状の隣地天空率の仕様においては、法的根拠、実質の感覚とも乖離があり、よく問われる安全側であるか否かも疑問が残る。

    次回は、現状の仕様が策定されたであろう原因を提示し解決策を皆さんと共に考えていきたい。  つづく
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