| 2009/02/22(Sun) 02:50:22 編集(投稿者)
こうじさん、こんばんは
> 家を建てているのですが、押入れや物入、クローゼットの中の壁、天井の素材に > 迷っています。(湿気について) > 押入れボードや、石膏ボードにクロス仕上げがいいのか? > 桐の板がいいのか? > 和室の押入れは、イメージ的に桐の板の方がいいのか? > 洋室のクローゼットはイメージ的にクロス仕上げの方がいいのか? > いろいろ悩んでいます。 > 専門家の意見を教えていただけませんか。
どちらかを選ぶなら、桐の板です。 当然無塗装で吸湿性を確保しておく事が条件です。
その他塗り壁(吸放湿性のある物)もあります。 その他押し入れボードと言う木質繊維系のボードもあります。
私の失敗談です。 今から20数年前の設計監理の物件で、外壁に面しない建物の中央付近のリビングに作ったクロゼットが結露しました。 それはすさまじい結露でした。 プラスターボードに吸放湿性のビニールクロスを張っていましたが、壁面から水が流れ出し衣類や布団を濡らすほどでした。 引き渡しが年末ぎりぎりで、正月明けてから電話が入り、早速行ってみました。 クロゼットの中に「霜取りぞうさん」が4個も置いてあり、その中に水が半分ほど溜まって、たっぷんたっぷんの状態でした。 原因は複合的なものでした。 その家庭はご夫婦が共働きでご主人が帰宅されるとき奥様を迎えに行き、夕方6時頃一緒にお帰りになり、帰宅と同時に28帖のダイニングキッチンとリビングに石油ストーブ2台に火を付け暖め始められていました。 エアコンも2台設置していたのですが、コストが安い石油ストーブをお使いになっていました。
お帰りになった1時間後に室内に入ってまず驚いたのが、私の顔が湿っぽくなったのです。 冷え切った私の顔が結露したのです。 眼鏡を掛けていたら、おそらくくもっていたでしょう。 「湿度計はありませんか?」とお尋ねしたら、2階から真新しい湿度計を持ってこられました。(ご夫婦共薬剤師で製薬会社のサービス品のようでした) 早速包みから出すと、あっという間に85%を超えてしまいました。
引き渡しの時、「冷暖房中は必ずこの換気扇をお使いください」とご説明していたのですが、お使いになっていませんでした。 当時はまだ珍しかった熱交換型の空調換気扇を一台取り付けていました。 スイッチオンして15分から20分で、湿度は60%を切ってきました。 当時の外気の湿度は40%以下ですから外気を取り込めば確実に湿度調整は可能です。 これで、解決!その後結露の問題は無くなりました。
夕方お帰りになった時点での、室内の温度はおよそ7度以下、当然クロゼットの中も同じくらいの温度だったのでしょう。 一斉に石油ストーブに火を付け、換気扇を回さず煮炊きを始めるのですから、湿度はぐんぐん上がります。 室内の気温も上がり、室内の壁天井の表面温度も上がります。 だから、室内のクロスの結露は起こっても自然と解消し気がつかないのだと思います。 クロゼットの中の気温は閉ざされていますのでなかなか上がらず、壁面の温度は10度前後のままです。 しかし、クロゼットと扉はわずかな隙間があり湿気は自然に中に入っていきます。 結果、クロゼットの壁に結露したのです。
毎日、帰宅後、夕飯の調理に取りかかられ、水蒸気が大量に放出される状態でしたが、ご主人が寒がりで、台所の換気扇も回さないで炊事をなさっていたそうです。 台所の換気扇も当時は珍しい同時吸排式でしかもフードの縁から外気が煙を包み込むように流れだし吸い込まれていく換気扇でした。 イメージ的には、サイクロンの掃除機のような感じです。 現在、パナソニックで25万円ほど(ダクト式でマンション等にも使えて便利です。昨年設置しました)で販売されていましたが、先ほどHPで探してみましたが見つかりませんでした。 分かったら、投稿します。 当時はトーヨーキッチン(外壁に面した壁にしか取り付けできなくて30万円ほど)だけだったと思います。 その後、クリナップからも出されましたが、デザインがダサくて使ったことはありませんが価格は10万円くらいで安かったです。
いずれにせよ、暖房器具、煮炊きようの器具の種類でも、冬場の湿度は大変なものになります。 ガスや石油は燃えると大半が水蒸気になります。もちろん二酸化炭素も出ます。
コンロがIHになり、石油ストーブがエアコンになり、換気扇が義務化されたこの頃は多少緩和されてきたのではないでしょうか?
桐の板が良いというのは桐箪笥のイメージからだと思いますが、桐箪笥の特長は湿気を受けたときふくらみタンスの隙間が無くなり内部に湿気を入れない性質からでしょう。 クロゼットのように扉に大きな隙間のあるところでは、壁面の素材も大切ですが、室内の湿度の管理をすることが一番大切なことだと思っています。
換気扇が義務化されても、熱交換型の換気扇を取り付けなければ、外気が10度を下回るような寒い時期、換気扇を止めたくなるのが住人の気持ちではないかと思います。 私も20年以上前から熱交換型の換気扇を利用していますが、寒い時期でも十分威力を発揮してくれています。
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