| 柱頭柱脚金物は柱と横架材との接合金物の指定ですので、必ずしも大きい金物を要求される壁が大きい耐力とはいえません。 木造軸組は単純な架構ではないので現場ごとに違うのでしょうが、私は柱の引き抜きが出来るだけ小さくなるように、出隅部分の筋交い配置をしています。基本的には地震力で捻れないようバランス良く配置ですが、私の場合、たとえば南北方向の筋交いの場合、南側北側それぞれ全部を出隅筋交い方向と揃えます。中間部は一列の中で対にならなければタスキ掛けを基準にします。建物内部のたすき掛け筋交い部分は軸力が大きいので柱頭柱脚金物は後付け金物でほとんど間に合います。 (先人の知恵といえるほどの経験は、現在の軸組工法には無いといえます。筋交いを用いた軸組は日が浅く、知恵といえるほどの有用な経験はないに等しいのではないかと考えます。) 意外と耐力壁に影響するのは風圧かと思います。この場合、風の力はまず最初に建物の外周面へ伝わるので(?)、この場合いきなり柱脚に浮き上がりが起きるような筋交いの配置ではない方がよいように思います。
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