| どどどさん、こんばんは
> 初歩的なことかと思いますが質問させていただきます。 > まだ建築習い始めて間もないものです。 > > 寸法910mm単位で区切ることが多いのはなぜですか?
材料の切り使いの良さからよく使われていると言うことも一つかもしれません。 他にも理由はあるでしょうが....。 小屋組の時、梁と梁を繋ぐ仕口を考えているとメートル方で製材されたもの(3m、4m)は比較的利用そつが少ないと思います。
最近は低価格住宅では1Mモジュールが多いような気がします。 邪推ですが、1Mモジュールだと、面積(坪数)の割にはアルミや木製建具の数が少ないく間仕切りの長さも少なくなるので坪数当たりの単価を安くできる。 客には部屋が広い、廊下が広いとアピールできる。 と言うことかなと思っています。
日本住宅のモジュールは畳が基本で、畳の大きさにより3帖、6帖、8帖の柱の間隔が決まっていたと思います。 普段私達が柱の中心でマス目を作り、1間を関東間の場合1820mmとする様になったのはおそらく昭和初期か戦後のことではないかと思います? 九州の古い住宅を測量すると、本間間の家が多く柱の芯芯が均一の寸法で造作されているものはほとんどありません。 ほとんどが、畳の寸法で造作されています。 その為か?廊下に至っても柱の内々が3尺1寸5分やく954mmの所もありました。 冠婚葬祭の時畳が敷けるように成っていたようです。 その時は近所の方の畳を借りてきていたのでしょうね。
関東地方の古民家を調べたことがないので何とも言えませんが、おそらく昔の関東間は柱の芯芯が6尺でマス目を切っていたのではなく、畳の大きさが5尺8寸約1760mmで柱の内々で部屋の大きさを割り付けていたのだと思います。 6帖でしたら5尺8寸X2尺9寸(約1760mmX880mm)の畳を6枚敷き詰めた後に四隅に柱を立てる。 そこで、柱の芯芯の寸法が決まる。 と言ったことだと思います。 戦後木造建築の基本がことごとく崩されてしまい、今では仕口そのものも無くなって消え去りそうなものもあります。 結果として、畳を中心に建物の大きさが決まっていたものが、建物の大きさに合わせて、パズルのような畳を作る結果になっているのです。
畳の利用法は、カーペットを干したりするのと同じで、畳も洗いこそしませんが天気がよいときは外に出して干していました。その為畳の大きさが一定のものでないと大変なことになってしまいます。 現在では、畳は建築後部屋の寸法や歪みに合わせて採寸しますので、何も知らない家主が畳を剥がし天日干しをしようものなら、まともに部屋に戻すことが出来なくなります。 現在一般的な住宅の畳は部屋とその部屋の位置と向きが決められていますので、必ず畳の裏に部屋名と番号が記入してあります。 それでも畳屋さん独自の法則を無視して置こうものなら、畳は部屋の中に収まらず、無理矢理納めても、畳と畳に隙間が生じることになります。
この事を理解して、表千家の茶室を造るときは本件間の畳を基準に設計しないと作り替えになります。 なぜなら、作法も茶道具も本件間の畳に合わせて作られております。
畳の歴史を調べてみると、意外と面白いことが分かると思います。 だからといって、現在の設計に活かされるものではないのでしょうが、設計者の知識としては利用価値はあると思います。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%95%B3
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